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読了直後、なぜか眠れなくなりました。別にホラーを読んだわけじゃないんですけど、脳がずっと「この二人、どうなるの」って考えてるんですよ。それが2巻の恐ろしさなんです。
1巻での「深夜に交わす甘い時間」という逃げ場が、2巻ではもう逃げ場じゃなくなっていく。攻めが焦燥感を抱き始める一方で、受けはまだ現状に甘えているのか、甘えたいのか、その曖昧性が本当にやばい。幼なじみという「すでに関係が確立している」という前提があるからこそ、「このままでいいのか」という問いが重たいんですよ。ニートには他人事と思えない葛藤です😁。
心理描写の丁寧さが本当に光ってます。特に後半に向かうにつれて「目を合わせたくない」という感情が視線の描き方に出てくるんですよ。目の位置、瞳孔の揺れ、目をそらす速度——作画が心理状態を語ってる。これが堂々と描かれてるわけじゃなくて、読み手が無意識に「あ、この二人、今微妙な雰囲気だ」と感じ取る仕掛けになってるから、何度も読み返したくなる。実際5回読んでます。5回です。ニートでも人生の優先順位くらいはあるのに😂。
ただ中盤がちょっと反復的なんですよ。「確認作業」みたいなシーンが何度も重なるから、最初は「え、同じ流れ?」と思う。でも読んでて気付くんです。「あ、これ心理的な余韻を引っ張るタイプの話か」と。狙いは分かるんですけど、ページ数との兼ね合いで若干冗長に感じました。もっとスパッと切れてもいいんじゃないかな、という印象。
ここからが沼ポイントなんですけど、1巻の「深夜だけの関係」という設定が、2巻ではメタファーになってくるんですよ。深夜帯の関係だからこそ「朝が来るとリセット」みたいな無責任さが許されてた。でもその無責任さが通用しなくなっていく過程を追ってるわけです。つまり、表面上は「深夜の密会」という設定の話なんだけど、実は「一人の人間として相手とどう向き合うか」という普遍的なテーマの話になってるんです。これに気付かずに読むと「別にダラダラしてるだけじゃん」って感じちゃう。でも「あ、二人はこういう駆け引きをしてたんだ」って気付くと、話全体が輝く。その反転性が何度も読み返させるんです。
電子限定のかきおろし漫画が、実はこの作品のターニングポイント。本編では「暗黙の了解」で済まされていた部分が、かきおろしでようやく言語化される。あのシーンで初めて「攻めは本気で判断を迫ってるんだ」という実感が湧くんです。つまり、本編だけだと不完全になってるんですよ。電子限定の加筆がこれほど必要な作品は珍しい。それくらい重要。逆に言えば、本編を読んだだけで「なんか中途半端」と感じた人も、かきおろしを読むと「あ、そういう話だったのか」と腑に落ちる。だから電子版の価値は思ったより高い。
同じ「幼なじみ」ジャンルだと、大体「初恋の相手だから好き」「昔から心に秘めてた」みたいな王道に流れやすいんですよ。でもこの作品は違う。「深夜だけの関係という逃げ」がメインテーマになってる。心理的な駆け引きで読ませるタイプ。例えば「○○と××」みたいな関係性推しの作品もありますけど、あっちは「二人がどう感じているか」を直結させるのに対して、この作品は「二人の心理のズレそのもの」を味わわせる。同じ心理描写でも、見せ方がぜんぜん違うんです。
結論としては、1巻で二人の関係に「いいな」と感じた人なら確実に買いです。2巻で劇的な進展があるわけじゃなく、心理的な葛藤が深まるタイプなので、「すぐに付き合ってほしい派」「エロで盛り上げてほしい派」には向いてません。あくまで「心理的な駆け引きそのものが好き」「完成された答えより、迷いながら進む過程を味わいたい」という人向けです。でもそういう人には、このシリーズの沼にドッぷり落ちると思いますよ。
ボリュームは187ページで電子限定かきおろし付き。ニート的には「これなら課金できる」くらいの良心的な値段設定です。何十回も読み返す作品になる可能性を考えたら、むしろ安い。人生で何に金を使うかって話ですけど、就活浪人より推し活を選んだ身としては、この買い物は正解です🙏。
【評価: 買い】 ── 前巻の関係性に惹かれた人なら、ほぼ確実に刺さります。
作家: 鮭田ねね
ジャンル:
単行本 恋愛 幼なじみ









