営業中にバイブを落としたら後輩に調教されることになったリーマンの話

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営業中にバイブを落としたら後輩に調教されることになったリーマンの話
総合 ★2.8 / 5.0|後輩の執着の説得力度 |背徳感の余韻度

「年下攻めに脅迫される」という地雷銘柄で探している方、朗報です。少なくともこれは普通に読めます。ただ……という話なんですけど。

営業中にアレを落とす、という導入は本当に秀逸なんですよ。キャッチーさで言えば五つ星級。112ページというボリュームも適度で、見た目の約束は完璧に果たしてくれます。エリート上司が仕事中に弱みを握られる——その時点での期待値の高さは、個人的には今月読んだ年下攻め系TOP3に入ります。

ところが読み終わった瞬間、なぜか頭が冷めるんですよ。2時間後に内容の大半を忘れてる。ニート脳のせいだと思いたいですけど、多分そうじゃない(自戒)。

問題は「感情の深さ」で期待値を回収しきれていないところなんです。脅迫から始まる関係が、後半で執着愛へ変わっていくはずなんですけど、その転換点がね……「なぜ後輩はここまで執着するのか」「なぜ上司は受け入れるのか」という問いに対して、エロシーンの濃度で誤魔化してる感じがしたんですよ。心理描写が追いつていないというか。エロに感情を乗せてこない作品は、二度目がない。これが私のルールなんですけど(就活より大事😁)、この作品はそのラインでちょっと引っかかった。

同じ作家の過去作をチェックしてみたんですけど、天嗣さるは「脅迫→執着」の転換描写で毎回外さない人なんですよ。だからこそ今作の及び腰ぶりが惜しい。職場というシチュエーションの使い方も、背景として存在してはいるけど、もっと活かせたはずなんです。営業中だからこその緊張感、同僚の目、その「閉じた空間での秘密」というテーマ——それが終盤になるとただの密室になってしまう。設定資料集じゃなくて、ストーリーなんです。

ただ、ここからが重要なんですけど。後半に一瞬だけ、二人の関係が深くなるシーンがあるんですよ。サンプルには入ってない部分です。妙に刺さるんですよね、そこだけ。クライマックスのベッドシーンで、後輩の表情がふっと優しくなるコマがあるんですけど(指先の動きも最高なんですけど)、あのコマ一つで「この二人はちゃんと繋がってるんだ」ってわかるんです😂。そこだけのために112ページ全部読むかと言うと……う〜ん。そのシーン一つで課金した価値があるかってことですね。迷うんですよ。

同じ「年下攻め脅迫系」を探してるなら、今年出た『○○』の方が、始まりの暴力性と終わりの純愛のギャップの手腕が比較にならないくらい上手いんですよ。あるいは年上受けなら、もっと骨太な作品がいくつもある。112ページでこの価格は決して高くないんですけど、正直「この内容なら別の作品に回したほうが……」って思ってしまうんですよ。そこまで心底強く勧める確信が持てないんです。

【条件付き】

年下攻めの若々しさと甘えん坊的な執着に弱い人、職場恋愛の背徳感よりもエロ濃度を優先する人なら、サンプル好みなら試す価値あります。ただ「脅迫から始まる恋には心理的な説得力がないと無理」派なら、同じ金額で別の作家さんの脅迫系を読んだほうが沼が深い。正直そっちをお勧めします🙏

年下攻めなら『○○』の描かせる年下キャラの方が圧倒的に魅力的ですし、職場背徳感を味わいたいなら、人間関係が複雑に絡み合った作品の方が頭から離れなくなりますよ。そっちの方が長く沼ります。

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メーカー: 歳上は受けがいい

ジャンル:
BL(ボーイズラブ) おもちゃ 首輪・鎖・拘束具 オフィス・職場 サラリーマン 女性向け 成人向け キス

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