【18禁版特典付き】優等生の制服のなか

BL単行本
【18禁版特典付き】優等生の制服のなか: 2 特別版
総合 ★4.8 / 5.0|教室での距離感がたまらない度 |特典漫画の沼深さ

まず最初に言わせてください。この2巻で私は完全に沈没しました😂 顔の筋肉で冷静なフリをしてるんですけど、無駄です。1巻の時点で「あ、これやばい」って思ってたんですけど、2巻で その予感が全力で現実化した。それくらい危ない。本気の沼です。

藤田カフェコ先生の手にかかると、学園制服が最強の凶器に変わるんだなっていうのが、2巻で本当に骨身に沁みました。「優等生の制服のなか」ってタイトルですけど、このシンプルさがもう狡い。肝心なのは制服の下、つまり その「中身」。「優等生」っていうシール貼られた主人公が、制服の奥に隠してきた欲望と本当の姿がじわじわと表に出てくる。そのプロセスが本当に説得力持って描かれてるんです。

1巻では「いい子でいようとしている」という必死の制御があったから、その綻びが見える瞬間瞬間が尊かった。鼻息荒くして読んでました。でも2巻では…もう綻びじゃない。制御が完全に崩壊しつつある。そこに至るまでの相手との関係性の変化が、これ以上ないくらい鮮烈なんですよ。読んでて「あ、もう戻れない。ふたりとも戻れない」って感じる。その決定的な瞬間が、繰り返し何度も視点を変えて描かれる。だからこそ説得力が違う。

コマ割りと表情の描き分けの水準が、もはや天才としか言いようがない。特に主人公の「目」。目だけで「ああ、この子は完全に心が堕ちてる」ってのが分かる。普通の教室での何気ない日常シーンでも、相手への視線の向き方ひとつで「あ、もう社会的な立場とか全部後付けになってる」っていうのが透けて見える。ページをめくるたび、その視線が向く先が変わっていく。最初は「見つかったらどうしよう」という恐怖が入ってた目が、巻が進むにつれて「相手の全てを確認したい」って感情に変わっていく。その遷移をコマ単位で追える。これ、本当に作画の力量です(就活より真剣にコマを読み返した😁)。

エロシーンも当然フルに描かれてます。18禁版だしね。でも肝心なのはそこじゃなくて、そこに至るまでの心理遷移がめちゃくちゃ丁寧に描かれてるってところ。「脱がします」って作品は山ほどあるけど、この作品は違う。ふたりの気持ちの重ね方、距離感の変化、互いへの確認、許可、頼り方…そういった全てが層状に積み重なってからのシーンだから、見える情報量が違う。エロシーン自体も、単なる肉体関係じゃなく「このふたりだからこそ」という感情の厚みがある。凄いのは攻め側なんです。強引とか支配的とかそういう古典的な攻めではなく、むしろ優しさと執着のバランスが絶妙。読んでて「え、攻めめっちゃいい人じゃん。弱さもあるし」ってなって、推し変わりかけました(推してる場合か)。

299ページというボリュームも計算されてる。よくあるのは、ストーリーの盛り上がりと関係なくページ数だけ増やされたBLです。むかつきます。でもこの作品は違う。詰め込みすぎず、弛緩もなく、実に計算された構成。1ページ1ページが物語に必要。

同シリーズの1巻は「好みの域」だと思ってたんですけど、2巻でその評価を上方修正せざるを得ません。学園BLの定番である「秘密の関係」と「日常への恐怖」の葛藤をここまで丁寧に描ける作家は珍しい。ドロドロしすぎず、かといってただの甘々でもなく、絶妙なバランス。制服学園BLって思った以上に多いジャンルですけど、「制服である必然性」を物語の中核に据えた作品はめったにない。大半は「制服はかわいいし…」程度の理由。でもこの作品は違う。制服という「社会的シールド」があるからこそ、その内側での関係性がより深い意味を持つ。優等生というラベルがあるからこそ、そのラベルの内側での本当の姿が際立つ。設定の生かし方が本当に上手いんです。

サンプル版では絶対に分からない沼ポイントがふたつあります。ひとつ目は、後半のふたりの関係性の「定義」が完全に変わるシーンです。1巻での「秘密の関係」から、2巻での「お互いを確認し合う関係」へのシフト。この転換を描くコマ割りが、ほんっっっとに上手い。その流れの中で挿入される「何でもない日常シーン」の重みがね…サンプルには絶対入ってない部分なんですけど、そこで初めて「あ、これはもう単なる恋愛じゃない。彼らにとって相手の存在がどれほど必要不可欠になったか」っていうのが分かる。読んでて息できなくなります😂 ふたつ目が、18禁版に付属する特典漫画です。本編では描かれない角度からの関係性を追加で用意してくる。もう課金した甲斐があるレベル。むしろこの特典漫画のためだけに18禁版を選ぶ価値がある🙏

同系統の学園BL作品との比較で申し上げると、このジャンルのほとんどは「青春+秘密+ラブロマンス」という構図で描かれます。それ自体は良い構図なんですけど。でも藤田先生の場合、青春要素をある程度削いで、代わりに「心身の一致」「互いへの信頼」というテーマで全編を統一している。だから読んでて「あ、これは青春小説じゃなく、恋愛小説なんだな」という認識の転換が起こる。同じページ数の他の学園BL作品と比べると、エモーショナルな満足度が本当に違います。キャラクターの説得力も、「優等生で良い子です」という一面的な設定ではなく、その奥にある複雑さ、矛盾、葛藤が見える作風だから、テンプレを使いながらも読者を飽きさせない。

購入判断ですが、制服学園BL好きなら絶対に買いです。特に「秘密の関係から本当の繋がりへ」という関係の成長プロセスが好きな方には心からお勧めします。また「攻めの一方的な引っ張りではなく、ふたりで一緒に作り上げていく恋愛」を求めてる人には最適な一冊(ニート生活でこれを3回読み返した時点で、人生の優先順位が見えます😁)。このボリューム、この内容、この描き込みレベルなら、価格設定に文句なし。むしろこの特典付きなら安い。価格以上の価値があります。警告としては、シリーズ続行時の追い続ける覚悟だけは必要。このカップリングで新刊出たら、就活より先にFANZA開く人生になります。それでいいならどうぞ。

【買い】

作家: 藤田カフェコ

ジャンル:
単行本

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