みだらな猫は唇に誓う【R18版】(R18版限定特典付き)

単行本
みだらな猫は唇に誓う【R18版】(R18版限定特典付き)
総合 ★3.8 / 5.0|甘えん坊度 |記憶喪失からの信頼回復度

配送業という実務的な舞台で、こんなに甘々な恋愛が成立してるのか……という現実の違和感と、それでも成立させる関係性の強さがちょうどいいバランスだった。最終巻とは思えないほど、まだ余裕があるんですね。

天野とミケちゃんの同棲生活が始まった時点での幸福度がすごくて、読んでる側もなんかほっこりしてた。そこからの転勤→事故→記憶喪失という流れ自体は「あ、これきたか」という感じなんですけど、記憶がない状態での二人の再構築シーンに説得力がある。特に天野がミケちゃんに「思い出させるんじゃなく、また好きになってもらいたい」みたいなスタンスを取るくだりね。うーん、そこに至るまでの表情の描き方が丁寧で、目の細かい感情の揺れが見えるんですよ。だから単なる「記憶喪失で恋愛リセット」じゃなく、信頼を一からやり直す過程として機能してる。エロシーンも感情の延長として組み込まれてるから、ただのサービスシーンに落ちてない。

嶋二先生のシリーズ作品の中だと、やっぱり初期の頃より会話のテンポが上がってるし、コマ割りの遊び方も増えてる。7巻かけてキャラクターと関係性を積み重ねてきた成果がちゃんと出てる。もっとも、配送業という舞台を活かしきれてるかどうかは、正直微妙(ニートなので就職経験がありませんが、多分そういう枠組みかと😁)。仕事のシーンが関係性の邪魔にならないレベルに留められてて、それはそれで読みやすいんですけど。

シリーズ完結作品としてはいいまとまり方。「この先もずっと一緒」という約束の形がちゃんとエロと感情で提示されてるから、読み終わった後に不安が残らない。シリーズ追ってた人には必読、単体でも充分に楽しめます。

作家: 嶋二

ジャンル:
単行本 恋愛

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