デモプレイした時点で「あ、これいい匂いする」と思ったタイプのゲーム。ファンタジー世界観に自然に馴染むキャラクター造形と、個性の立たせ方が上手い。「よくある異世界獣人」で済ましてない、ちゃんと地力がある作品だなって感じました。
ゲーム的な操作性はシンプルらしいんですけど、それで正解ですよ。むしろ複雑だと邪魔になる。このタイプのノベルゲームって、結局キャラとの関係構築に全力を注ぐべきであって、ウィンドウボタンをやたら探させるのは野暮でしかない。デモだけでも各キャラの距離感の取り方、会話のテンポ、選択肢による分岐の気持ちよさが伝わってくる。獣人という設定も単なる「耳がついてます」じゃなくて、彼らの生態系や立場が物語に組み込まれてるんですよ。異世界なのに唐突感がない。登場人物たちが同じ世界を共有してる感覚が、短いデモ時間で醸成されるのってかなり上手い。
同系統の異世界ファンタジーBLゲーム――あのメーカーとかこっちのブランドとか――と比べると、Norn’s Dineは「キャラの魅力で引っ張る」タイプですね。世界設定の壮大さより、一人ひとりとの関係の細部を丁寧に積み重ねる傾向にある。デモの時点で既にそれが見えてるのが、予約をためらわせない理由になってます。前作を知らないから比較はできませんけど、メーカーの過去作に詰まってる安定感がこの作品にも継承されてる印象。つまり「ハズレを引かされる確率が低い」ってことなんですよ。
デモでは顔見せ程度に抑えられてるキャラ同士の関係性の変化。全編プレイで初めて分かる、複数カップリングの相互関係とか、主人公とそれぞれの男たちとの距離が刻一刻と変わっていく過程。そこが沼なんです。エロシーンだけじゃなく、何気ない日常会話の中に垣間見える心情の変化。そういう「ああ、この人こんなやつなんだ」という予期しない側面が後半で露呈する、その過程を楽しむゲーム。だからデモの時点では分からない。むしろ分からないから、続きが気になるわけなんですよ。
異世界獣人BLゲームとしてのボリュームは及第点です。正直に言うと同じ金額帯なら選択肢は複数ある。『〇〇の獣人BL』とか『△△の獣人ビジュアルノベル』とか、ライバルは増えてます。ただ、Norn’s Dineは「よくある設定の詰め合わせ」じゃなくて、ちゃんと世界とキャラが呼応してる。その違いが購入判断の分かれ目ですね。異世界設定をガチガチに掘り込む系が好きな層には、もう少し世界観への没頭感があると満足度は上がると思う。その点は正直に申し上げておきます。
ただ、「獣人BLで、ちょっと肉厚な世界観を味わいたい」「複数キャラとの関係構築における選択肢の心理戦が好き」という層には即買い級。逆に「エロ重視で、エロシーンの頻度が高くないと満足できない」という人は、セール時の購入を検討した方が無難です。この内容ならこの価格は妥当ですけど、ニートの財布事情からすると(毎回言ってますね😁)セール時に狙う戦略も割とアリなんですよ。結論から言えば、獣人好き&マルチキャラ好きなら迷わず買いで大丈夫。王道展開が好みなら、まずデモで世界観に触れてから判断してください。そこで「あ、いい匂い」と感じたなら、全編も沼の底まで楽しめます。
【条件付き】— 獣人設定とマルチキャラ構成を活かした関係性構築が好きなら買い。純粋なエロゲーを求めてる人は見送り推奨。セール価格なら万人向け。
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メーカー: HIC*
ジャンル:
ファンタジー デモ・体験版あり 恋愛 BL(ボーイズラブ) ゲイ デジタルノベル 女性向け 成人向け





