裏掃除のヨシノくん3

BL同人誌
裏掃除のヨシノくん3
総合 ★2.8 / 5.0|キャラ掘り下げ度 |後半の物語への説得力

「あ、これシリーズの安定供給か」——それが第一印象ですね。別に悪くはないんですけど、1作目でやられたときのインパクトが、3作目にもう一度来るわけもなく。シリーズもん特有の「懐かしさで満足しちゃう」という罠にハマってることに、読み終わった後に気づくタイプです😂

とにかく気になるのが構成の窮屈さ。46ページという短さ自体は問題じゃないんですけど、実質的な物語が「誕生日デート→帰り道で甘える→セックス」という王道ルートで、その過程でキャラが深掘りされるか?という話になると……正直そこまでです。ヨシノが「帰りたくない」と甘えてくる場面は受けの可愛さが出てるんですが、なぜそう感じたのかという心理背景が薄い。シリーズ前作があるからこそ関係性が成立してる感じで、これ1冊で読むと説得力に欠ける。まあ、ニートの私だって「前作見て」って営業文句は嫌いです(見てるけど)😁

エロシーンがね。正直「やることリスト」になってるんですよ。オナニー観察から騎乗位まで複数のシチュエーションが詰め込まれてるのは分かるんですが、それぞれに感情の重みが乗っているか?という点では疑問。特に後半の関係性逆転を見せたい場面で、真尋がそれにどう向き合ってるのか、その心情が素通りしちゃってる。年下攻めってジャンルは「年上を翻弄する甘さと強さのバランス」が命なのに、ここでは「甘えるだけの受けの可愛さ」に比重が傾いてる。真尋の表情、瞳、指先の動きといった微細な変化がもっと丁寧に描かれてれば、そこに二人の心理ドラマが見えたはずなんです。

1作目との比較は避けられません。あれは「出会いから成就まで」という軌跡だったから、各ステップに説得力があって、キャラの変化プロセスが見どころだった。3作目は後日譚なので、既に完成形の関係を「ここからどう深めるのか」「何が新しいのか」が問われるはずなんですが、「相変わらず仲良くていちゃいちゃしてます」で足りるほど単純なジャンルじゃないはずです。

中盤にヨシノの表情が一瞬——ほんの数コマだけ「あ、これいいかも」って瞬間があります。その表情が全編を通してどう活きてくるのか、真尋にどう映るのかが、もし丁寧に描かれてれば……という期待と希望は抱きます。ただ、その瞬間が全体に占める比重としては、41ページ中のほんの数コマに過ぎないという現実もある。沼に落とすには、この「一瞬」では短すぎるんですよ(ニートでも選ぶ権利はあります)。

年下攻め好きって、関係性の逆転感を求める傾向が強いはずなんですよ。実際、ここ1年で「関係性の逆転」をテーマにした同系統の年下攻めBL、何作か読んでますけど、心が揺さぶられた作品は単純なエロの配置じゃなくて「相手をコントロールしたい気持ち」と「身を委ねたい気持ち」が複雑に絡み合ってる展開を見せてくれてた。この作品はそこまで複雑さがない。「可愛い受けがちょっと主導権握ります」という事実だけが前景化してて、その背後にある心理の暗部が見えにくい。攻めの葛藤、受けに支配されることへの心地よい戸惑い、そういう「人間関係の複雑さ」がないんです(それがニートの好物なんで😁)。

同ジャンルの他作品と比べると、この作品はその「逆転」をもう少し積極的に見せる工夫ができたんじゃないかな、というのが本音。ストーリーテリングは足りてるし、エロの配置も不自然じゃないんですが、「46ページで何を伝えたいのか」という優先順位が若干ズレてる。素材は悪くないのに、活かしきれてない感じがしちゃう——これが私の辛口評価になった理由ですね。

【購入判断】は【条件付き】です。シリーズ1・2作目で既に推しカプが出来上がってて、「その後の彼らをもう一度見たい」という純粋な後日譚需要があれば、買う価値はあります。短さの中に「あ、新しい一面が見えた」という発見があれば、読んだ甲斐がある。

ただし——「年下攻めって何が面白いんだろう」という興味本位の人、または「前作が好きだったから」という高い期待値で手を出す人は、ちょっと慎重になった方がいい。セール価格なら迷わず買っていいと思いますが、通常価格でこのボリュームだと、同じ金額で「もっと関係性の深掘りができてる」別の年下攻めBLを手に取る方が心の栄養になるんじゃないかな。人生で選べる作品は限られてます(特にニートは時間があるからこそ選別が厳しい😂)。

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メーカー: 冷凍くん

ジャンル:
BL(ボーイズラブ) オナニー ラブラブ・あまあま 女性向け 成人向け 年下攻め 騎乗位 男の潮吹き

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