総合 ★4.7 / 5.0|運命への抗い方の説得力度 ◎|攻めの目の描写で沈没度 ◎
正直、最初の数ページで「あ、これはダメだ」と思いました。完全にやられてしまった。オメガバースの「運命」という概念を真正面から扱った作品はたくさんありますが、ここまで感情の揺さぶり方が上手い作品、久しぶりです。
タイトルの「あいいれない」の意味がね。番である運命を受け入れられない受けと、それでも相手を想わずにいられない攻めの心情が、二人の距離感に全部詰まってるんですよ。特に前半の「近いのに遠い」感じ。同じ空間にいるのに心は全く通じてない——あの息苦しさが、コマ割りとセリフの間合いで完璧に表現されてる。作家さんのセンス、本当に天才だと思います(書いてる本人ニートなんですけど🙏)。攻めが見せる表情の変化も素晴らしくて、特に後半の「決意の一歩手前」みたいな瞬間、瞳孔と目線の揺れで全部が伝わる。あのコマの前後を5回は読み返しました。
エロシーンについても、単なる肉欲的なものじゃなくて、二人の関係性の転換点として機能してるんですよね。感情がちゃんと乗ってる。ベッドシーンなのに心理戦が続いてる感じというか。こういう書き方ができる作家さん、本当に稀です。物語の後半、受けが自分の感情と向き合い始めるところからは止まりませんでした。深夜3時に読んでて、朝5時に終わった。睡眠削る価値、あります。
永条エイさんの他作品と比べても、この作品の感情の密度は別格。設定も関係性も全てが有機的に繋がってて、無駄がない。
もう新作出るの待ってます。今月のベストはこれで確定です。ニート人生に光が差すとはこのことですね😂 強く推奨します。
作家: 永条エイ
ジャンル:
単行本 恋愛







