総合 ★3.8 / 5.0|素直になれない攻め度 ◎|エロに感情を乗せた度 ○
「そんなに言うなら」という受けの催促と「抱いてやる」という攻めの返し文句のやり取りが、もう本当に両者の関係性を全て物語っていますね。この単純な会話の応酬だけで、二人の力関係と心理が見えてくるのが素晴らしい。
タイトルで既に関係性の全てが圧縮されているような作品ですが、本編ではそこにちゃんと説得力のある背景がある。受けが何度も何度も「言う」ことになった理由、攻めが「やる」と決めた瞬間、その一連の流れが心理描写で丁寧に描かれていて、ただのテンプレ甘えん坊×渋い大人ではない厚みがある。攻めの表情描写が特に良くて、不器用さと優しさが同居した目線の向き方が、正直ツボでした(何回目だよ)。
エロシーンも無駄がなくて、感情の流れとして自然に落ち着く。ただ、中盤の葛藤パートで若干テンポが落ちるのが惜しくて、そこをもう一声ほしかった。の割には249ページ使い切っているのに、何か詰め込み感があるんですよね。
にやまさんの作品の中では安定感がある部類です。以前の作品より攻めのキャラが立っていて、その分受けとの関係に重みが出ている。
「素直になれない攻め」が好きな人なら、このくらいの湿度感は心地よく読めると思いますよ。深夜のニート時間に、ちょうどいい沼感。
作家: にやま
ジャンル:
単行本 恋愛 女性向け







