天国宙路

J.GARDEN58
天国宙路
総合 ★3.8 / 5.0|執着の危機管理度 |謎とラブの調和度

ミステリーとBLの結婚式。成功してるんですけど、どっちかに完全に降り切らなかったのが惜しい感じですね。

年下攻めの執着という属性だけで食いつく準備ができていた私を裏切らないストーリーなんですよ。謎解きの過程で、攻めと受けの距離感がジワジワ変わっていく。序盤は「この年下、何考えてるのか分かんない」っていう不安定さがあって、そこに惹かれる。でも中盤以降、その執着が単なる占有欲じゃなくて、もっと複雑な感情の現れだと判明する流れ。これはいい。本当にいい。表情のコマ割りが特に上手くて、目の奥の光が消える瞬間とか、指先の震えとか、そういう細部で「あ、この年下、本気で壊れかけてるんだ」って伝わってくるんですよ(5回目の読み返し時点で気づいた)。

ただ、ミステリー要素が物語の後半になるにつれ背景化していく。謎解きとしてはちょっと甘めで、「えっ、これで解決なの」みたいな部分が2箇所。設定資料集を別途出さないと「なんで?」が残るんですよね。関係性描写は本当に秀逸なのに、謎の側が少し手抜きしてるなって印象を受けました😁(つまり、ミステリーとして読むとやや物足りない。でもBLとしては及第点以上)。

佐古とーるの過去作と比べると、実験的な試みが感じられます。純粋なラブストーリーではなく、ミステリーを仕掛けることで関係性の信頼感を揺さぶる手法。それ自体は面白いんですけど、ジャンル融合がまだ完璧ではないというか。

年下攻めの暗い執着とミステリーの不穏さが好きなら、ちょっと引っかかる部分があってもきっと刺さります。期待値を「BL > ミステリー」で読むなら、無駄なく楽しめる1冊🙏

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メーカー: 佐古とーる

ジャンル:
ミステリー 女性向け 成人向け 執着攻め 年下攻め J.GARDEN58

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