総合 ★3.7 / 5.0|ケダモノ度の説得力 ○|感情乗せエロの完成度 ◎
題名の割に結構いい話だった。「ケダモノ彼氏」って単語だけで警戒していたんですけど、ちゃんと二人の関係性に向き合ってくるタイプでしたね。
赤巾と大賀美の再会から恋愛関係成立までの流れが、割とテンポよく描かれてます。敬遠されてた側の攻めが強引に仕掛けていく──ここだけ聞くと「ただの無理矢理系?」って思うんですが、本編ではそう単純ではない。赤巾の方も完全に流されてるわけじゃなくて、大賀美の好意を受けながらどう向き合うか葛藤してる描写がちゃんと入ってる。この辺の心理戦みたいなもんが好きです。エロシーンも感情の延長として機能してて、ただ脱がせてるだけではないってのが伝わってきた。コマ割りのテンポとか表情の変化もいいんですよね。特に大賀美が見せる一瞬の不安げな表情とか、赤巾が折れ曲がっていく過程とか、細部に作家の力量が出てます。
でん蔵さんの作品の中では、この「どうしようもなく引っ張られていく関係性の描き方」が得意だなって改めて感じた。他作品と比べると、今回は特にエロシーンの比重が大きい分、純粋な心理描写の深さでは若干見劣りする感じもあるんですが、だからこそエロに感情を乗せてくる手法でそれを補ってる感じ。201ページという尺の中で、テーマを貫き通してるのは上手いです。
「強引な攻めが好きだけど、ちゃんと感情がある話が読みたい」みたいな人にはドンピシャですね。ニート生活で感情を失いかけてる身としては、こういう「好意と抵抗が絡み合う関係」の描き方に救われる思いです😁。
作家: でん蔵
ジャンル:
単行本
















